和華蘭(わからん)

今日、浜の町の観光通りで長崎の食の文化のイベントがあってました。

かつて日本で唯一海外に開かれ、様々な人や文化が上陸した長崎。

和(日本)、華(中国)、蘭(オランダ、ポルトガルなどの西洋)との交流の中で、長崎独自の文化が育まれる中、長崎の「食文化」も生まれたのではないでしょうか。

卓袱料理(しっぽくりょうり)は、「おひれをどうぞ」の料亭の女将さん(おかっつぁま)の挨拶から始まります。

おひれ(吸い物)のあとは、朱塗りの円卓に並べられた刺身、湯引き、煮豆、長崎天ぷら、豚の角煮など、季節の食材を使った多彩な料理をいただきます。

それぞれの料理は大きな器に一盛りにされ、円卓を囲んだ各人が小皿に取り分けていただきます。

「卓袱料理」の「卓」はテーブル、「袱」はテーブルクロスを意味し、中国料理の膳の形が基本。そのはじまりは江戸時代、唐人たちが長崎の市中に住んでいた頃に伝えられたと言われています。ポルトガルやオランダとも交流のあった長崎は、時代を経る中で、中国伝来のその料理に、和食、洋食のアレンジも加えていきました。

上座も下座もない円卓を囲んで、和気あいあいといただく「卓袱料理」